あいさつはなぜ必要か(1)| 相手の存在を認める言葉

こんにちは、コーチ&コンサルタント&カウンセラー

MOMO高橋澄子です。

ある製造メーカーのマネジャー対象のコミュニケーション研修でのことです。

 

一人の参加者が自己紹介で「俺は、職場にあいさつなんて必要ないと思う。」と憮然とした表情で語り始めました。

どうも、職場の上司が「あいさつしろ、あいさつが足りない」と連日口うるさく注意するので、部門全員がうんざりしているらしいのです。

 

発言は続きます。

「報告や連絡、相談をきちんとしていれば問題はないはずだ。毎日ミーティングがあるしそれ以上コミュニケーションが必要だとは思えない。職場であいさつすることって、本当に必要なんですかね」

「あいさつとは何のためにするのか」「職場で重要視すべきものなのか」という本質的な問いに、研修の場に居た全員が押し黙ってしまいました。

Q. さて「あいさつ」は何の役に立つのでしょうか。

A. 職場や仕事先との人間関係を円滑にするため

良くそう説明されますね。では、あいさつするとどうして人間関係が円滑に運ぶのでしょうか。

実は、あいさつとは相手の存在を認めていることを相手に積極的に伝える行為なのです。

人は誰でも、自分の存在を自分で認め、また他人からも認められたい気持ち=承認欲求(need to approvl)を持っています。

 

朝や帰宅前など、一般的にあいさつを交わすタイミングにあいさつされないと、自分が相手から軽くみられているような感じや、存在を無視されているような感じを受けることがあるのです。

 

こうした感情が蓄積されると、相手に嫌悪感を抱くようになり職場で安心して仕事ができません。

そして、ちょっとしたことでイライラして不満が爆発したり、やる気が出なくなったりして、自分が本来持っている力を発揮できなくなります。

これは個人にとっても企業にとっても大きな損失です。

ですからあいさつは、

 

  • 職場の仲間として「あなたの存在を尊重し認めている」という姿勢を表現する言葉であり、
  • 「協力して共に働こうと思える安心感や信頼感」をつくりだすためのツール

なのです。

研修の中でもこう説明し先に進めていきました。

 

研修の2日目には、参加者同士の「承認・賞賛する言葉をかけ合う実習」ありました。

参加者は、実習を通じて自分が認められることの大きな喜びを味わい、認める言葉の大切さに気づかれたようです。

 

そして研修の最後では、当初「あいさつはいらない」と言っていた方が、「体験したことで、やっぱりあいさつも他のコミュニケーションもすごく大切なことが納得できた。部員全員に意味を説明すれば、みんな納得してあいさつを忘れない職場に出来ると思う。」と帰っていかれました。

 

あなたはどうでしょう。

あいさつがちょっと違って感じられませんか。

参考文献:有斐閣 心理学辞典

 

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コメント: 2
  • #1

    ノーコメもありや (木曜日, 04 9月 2014 10:38)

    どうも世界の真実を探し回るノーコメもありやです。
    「挨拶する理由ってなんですか?」という疑問は
    答えが不明確なんでしょうか?
    私自身も「(挨拶は通常相手に向けて行うので)相手を認めるまたは相手に自分のこと(=存在)を認めてもらうことを生活のなかに取り込み食事や睡眠のように日常的な生存活動のひとつ」と考えていますが、
    最近の方々が挨拶しないのではなく相手を認めていないのに親や教師が満足のいかない理由で挨拶を強要させているとお互いの考えが噛み合わないことも原因ではないかと。おまけにインターネットではコピペともいいますがメールだと字を写して送信だけでも相手には伝わりますし、おはよう等の一部は通常2回以上も同じに相手にいうような挨拶ではありません。
    時代の流れと考えても若い者ほど挨拶の必要性は実はないのではないだろうか?挨拶しなければ命を落とす直接的な理由でもあるのか?差別用語ですが挨拶をしない=村八分としていじめられると決定付けられる…
    命または危害に関わることで無ければ問題がないと
    考える可能性もあるかも知れません。単にまわりは挨拶なんかしない環境だったという人もいるかも知れませんが

  • #2

    天国野郎 (木曜日, 17 11月 2016 06:45)

    そんな簡単に納得しないだろ。
    平林とかいう下品丸出しなクソババアのように恐喝したんだろ。
    だいたい挨拶がないくらいでピーピー言う奴とか意味わからん。