効率的に学ぶには心の準備が大切

学習のレディネス

こんにちは、コーチ・コンサルタント・カウンセラーのMOMO(モモ)高橋澄子です。

 

大人になっても新しいことを学ぶ必要性が高まってきました。

今日は、学習の効果を上げるためにポイントをご紹介します。

 

 



皆さんは、今何かを学んでおられますか。

仕事で研修に参加したり、上司からOJT(On the Job Training =職場での育成)を受けたり、ゴルフの練習を始めたり、趣味の講座に通ったり、これらは全て学習と言えます。
私も、体づくり(筋肉トレーニング)に汗を流し、社会人大学院で臨床心理学を学んでいます。読書も日常的な学習です。

と考えてみると、年齢に関わらず、誰もが毎日何らかの学習をしているのではないでしょうか

そこで、今日は、学習の効果を挙げるために重要な役割を果たすレディネス(readiness)をご紹介したいと思います。

「努力しているのになかなか上達しない」「うまく習得できない」、「指導しても相手が思うように成長しない」という悩みをよくうかがいます。

このように学習の効果が上がらないと感じるときには、その学習のための十分な準備ができていない可能性を考えてみることをお勧めします。

この学習のための準備状態は、学習のレディネス(readiness)と呼ばれ、2つの要素で構成されていると考えられています。

能力(Ability): 学習しようとする課題(作業、活動、課業)の遂行に関する知識、経験、スキル(技能)

※一般的に能力というと遂行できる力をもっているかを問うことが多いですが、ここではその遂行する力のベースとなる「知識・スキルが習得できているか」「どの程度経験したことがあるか(うまくできたかどうかの結果ではなく)」に注目しています。

>意欲(Willingness): 学習しようとする課題(作業、活動、課業)の遂行に関して持つ自信、打ち込み度合(熱意)、動機の強さ

※一般的に意欲というと熱意や動機の強さを指すことが多いですが、ここではやれそうだと思える自信があるかどうかも、重視しています。

この2つの要素の組み合わせによってレディネスのレベルが分かれ、レディネスレベルは取り組む姿勢や行動によって推測することができます。

レベル1:能力が低く、意欲も低い

例: 課題そのものを理解しようとせず、課題から逃げようとする

レベル2:能力は低いが、意欲は高い状態

例:熱心に取り組むが、課題そのものに集中できず、期待どおりの成果も得られない
 
レベル3:能力は高いが、意欲が低い状態

例:躊躇する様子や不安に感じている様子が見られ、周囲の励ましや支援を求める

レベル4:能力・意欲がともに高い

例:周囲と連携して進め、課題には自分で責任を持つ

学習者がこの4つのレベルのどこにあるかによって、今後の学習の中で注力すべきポイントも、指導サイドの効果的な働きかけも違ってくるのです。

何かに挑戦するとき、あるいは誰かを指導するときには、学習者本人に十分な能力があるか、意欲は伴っているかをまず確認してみてはいかがでしょうか。