うまい話の聴き方(1)

こんにちは、コーチ・コンサルタント・カウンセラーの

MOMO(モモ)高橋澄子です。

 

コミュニケーションの基本は、まず相手の話を聴く(リスニング)ことです。

 

きちんと話を聴くことができると、話し手と聴き手双方に大きなメリットがあります。

 


このブログでは、コミュニケーションの力で、相手との信頼関係を築き深めることができること、そのためにはまず相手の話を「きく」ことが大切であることをシリーズ記事(不定期)でお話しています。
※過去のシリーズ記事へのリンクは、この記事の最後にございます。

前回は、相手との信頼関係を深める「きく力」(3)-聴く(リスニング)力の5つのレベル-では、きき方のスキルには5段階あり、その5段階は意識とトレーニングで高めることができることをお話しました。MOMOの聴き方の5つのレベル

今回から個別のスキルについて、ポイントをご紹介してきたいと思います。

今日は、まずきくスキルの全てのベースである「レベル1:相手を受け入れてきく」姿勢や態度についてご紹介したいと思います。

「レベル1:相手を受け入れてきく」の目的

話し手の方に

「今からあなたの話をききたいと思っています」
「今、真剣にあなたの話を理解しようと努めています」
「あなたの話とあなた自身を受け入れています」


ということを態度や言葉で伝えることです。

「レベル1:相手を受け入れてきく」スキル(姿勢や程度で示すスキル)

言葉以外(非言語)のスキルには、

話し手の心地よいと感じる近さにいること


 相手の話をききとりやすく、信頼をつくりだすためにはある程度の近い距離に居る必要があります。

遠すぎると話し手は話がきこえているのかと不安になりますし、近すぎると話し手はきき手から、威圧される感じや、脅かされる感じを受ける恐れがあります。

人にはそれぞれ、自分の周りに自分を守る一定の空間(個人空間)を確保しておきたい欲求があります。この空間に侵入しないように気をつける必要があります。

どの程度の空間が話し手にとって心地よいかは、個人差がありますので、分からないときには
 ・座るときには、「こちらに座って良いですか」
 ・座ってからは、「この位の距離で気になりませんか」
と直接きいて確かめてください。

こうしたちょっとした配慮が、話し手の心をほぐし、話しやすい場を提供することができます。

 

話し手の方を向く姿勢をとること

  相手に関心を向けていることを示す基本的な姿勢です。

すれ違いざまの立ち話や、作業中に声をかけて少し話をきくときなどにも、少しでも相手の方に体を向けることで、相手も信頼して短くても中身のある話をしてくれます。
 
また、座って話をきくときには、話し手の方に少し前のめり(重心が相手の方にある)姿勢を心がけてください。

人は関心があるときには、自然と重心がそちらの方に向きます。一方、つまらない話だなあと感じるときには、重心が後ろに残り(いわゆる椅子にふんぞりかえる姿勢)となるのです。
 
ふんぞりかえっている人の多い会議は、参加者が無意識で「真剣にきいていない」「関心がない」ことを表現しているのです。(これから注意して見てみてくださいね。)

話し手は、あなたの姿勢で、自分や自分の話に対する真剣度や関心を無意識に感じとるのです。

話が長くなるときには、最初の姿勢が変化していないか、気にしてみてください。

 

話し手の目を見ること(アイコンタクト)

 誰かから視線を向けられていることに気づくことがありますね。
視線の力は、相手に関心を持っているという強いメッセージを伝えます。
また、目と目と合わすことで、これから関係をつくっていこうとする意思が伝わるのです。

しかし、じっと見つめ過ぎると話し手が恥ずかしくなったり、精神的なプレッシャーを感じたりする場合もあるので、ときどきわざと視線を外す心遣いも必要となります。

逆に、視線を外す回数が多すぎると、話し手がそれに気を取られてしまっうことがあるので、話し手の様子を見ながら「長く見つめすぎたら、ちょっと視線を外す」丁度よい頻度とタイミングを意識して見つけ出してください。

 

 

相手のペースに合わせる





相手のペースに合わせる(ぺーシング)

MOMO(もも)の話のきき方相手のペースに合わせる方法には、
・相手の姿勢や身振り・手振りをまねる
・呼吸のタイミングを合わせる
・話し方を合わせる
などがあります。

難しく感じるかもしれませんが、例えば、相手がうつむいているときには、こちらもついついうつむき加減になりますし、話し手が小さな声で話をされていると きには、きき手も小さな声で返答しますよね。このように、相手のペースを尊重する気持ちで合わせることが大切です。(そうでないと不自然な感じになってし まうかもしれません)

特に、話し手の呼吸のタイミングを合わせ、お互いの呼吸のリズムが一致すると、話し手は安心してホッとしますし、きき手も話し手の立場に立って話をきき易くなるのでお薦めです。

特別な練習をしなくとも話し手の様子に自然に同化できる方を、天性のコーチやカウンセラーと言われる方がいらっしゃいます。そうした方は、短時間で話し手を安心させ、すぐに深い話をきくことができるのです。